今日もお仕事です。
個人的映画オールタイムベスト20のひとつ『ジョーカー』続編の公開日が発表されました!10月11日です!
ということで今回は公開された『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』のトレーラーから、どういう作品になるかの予想を書いていこうと思います。
※以降、『ジョーカー』(前作)のネタバレを含みますのでご注意ください。
フォリ・ア・ドゥの意味
続編タイトルにはナンバリングではなく、「フォリ・ア・ドゥ」というサブタイトルがついています。このサブタイトルをググってみたところ「感応精神病」という意味らしいです。(フランス語で直訳すると「二人狂い」)
感応精神病 - Wikipediaja.m.wikipedia.org
感応精神病、またはフォリアドゥ (仏:Folie à deux、フランス語で二人狂い)とは、精神障害の妄想性障害 の一つ。
今回はジョーカーの恋人役的存在の「ハーレクイン」も登場するらしいです。「ジョーカー」(primary)が「ハーレクイン」(secondary)に感応を引き起こすのか、それとも「ハーレクイン」(primary)が「ジョーカー」(secondary)に感応を引き起こすのか、どちらになるのでしょうか? トレーラーだけですと「ハーレクインに唆されて、悪に再覚醒」しているみたいにも見えますが、果たしてどうなるのでしょう。期待、膨らみます。
前作はどういう映画?
簡単に言って仕舞えば「弱者を切り捨てると道徳が崩壊するよ!」ということを提示した映画だったと思います。それは現在の資本主義から敷衍した能力主義への批判として成立していたのでしょう。極端な例で言えば、「椅子を置くスペースがない」「椅子にかけるコストがもったいない」などの経営事由による判断を「仕事は立ってするべき」という道徳にした場合、その「道徳」に従う必要があるのか? みたいな疑問を障害があり虚言癖のある母親に育てられた「アーサー(ジョーカー)」を通じて描いた作品だったと思います。(飽くまで私なりの解釈です)
今作の予想
いくつかパターンを考えてみました
(1) 前作の批判を回収する→「ハーレクイン」と付き合えてハッピーエンド!
前作は鋭い批判であるものの、「問題提起」で終わっているため、その回収として「ではどうすればいいのか?」を描くという予想です。ストーリーラインとしてはキレイですが、前作で提起した問題が「女性と付き合えば解消する」レベルでの問題として矮小化される可能性が高いので、この筋道はないかなぁと思っています。(トレーラーでも精神科医っぽい人がアーサーに対して「良くなっている」的なことを告げるカットもあり、ということは「最終的に良くならない」ことを暗示しているようにも見えます)
(2)前作「個人(倫理)vs社会(道徳)」を昇華して「最小社会(二人・道徳)vs最大社会(アメリカ・道徳)」の対立にする→「ハーレクイン」と付き合えたけど、問題は解決しない!(さらに深化する)
個人的な本命予想です。アメリカの根本にある「家族主義」を否定し、いままでの道徳を「因習」として切り捨てるみたいなストーリーラインだったらゾクゾクすると思います。
(3)「ジョーカー」(男性)はミスリードで、実は「ハーレクイン」(女性)のお話→ジョーカー(弱者男性)だけじゃなくハーレクイン(弱者女性)が問題だ!
意外なストーリーで時流にも合っていますが、対抗馬(「バービィ」や「哀れなるものたち」)が強いので、意外性というメリット以上の困難さが生まれるようにも思います。
(4)「バットマン」が出てきてヒーローものにする→やっぱりヒーローだね!
そうなると意表をつかれます。しかしエンタメとしては面白そうですが、前作のテーマ性を維持したまま「バットマン」を出すのは至難の業でしょう。(貧弱なバットマンならとも思いましたが、それは(いい意味で)前回の「バットマン」でやってますね)
(5)その他
ぜんぜん脈絡はないのですが、直観として「バニラ・スカイ」やるのかなあ? とも思いました。
前作「ジョーカー」の問題提起を受けて、「バニラ・スカイ」のような認識論を踏まえた上での存在意義を問うみたいな作品だったら面白くなりそうだと思いました。(脈絡なさすぎて完全に妄想ですが)
ちょっと不安なこと
最後に「ちょっと不安」に感じること。トレーラーで階段上の「ジョーカー」と「ハーレクイン」が中空にキックを繰り出す場面が一瞬映し出されます。これは前作の有名なシーンと韻を踏んだものだと思うのですが、「二人になりました、すごいでしょう!」みたいな短絡的な商人の顔が浮かんでしまい、一抹の不安が、、、。主演も監督も前作と同じなので、おそらく杞憂でしょう!
以上『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』トレーラーからの本編予想でした。なにはともあれ楽しみで仕方ありません。
今回はここまで。
このあと実写ドラマ「Fallout」を観ようと思います。楽しみばかりの世の中で嬉しいです。
それではまた次回。