今日もお仕事です。
今日は久方ぶりの晴天で気分も良くなります。
私はお仕事だったのでお外を眺めるくらいしか、その恩恵を与れませんでしたけど。
さて今回は「泣ける物語」はどのようにすれば作れるのかについて考えてみたいと思います。
素人考えなので浅いんですが、昨日の記事が大変だったので今日は浅薄な思索を垂れ流す気楽な記事にしようと思います。
「泣ける物語」っていいですよね。私も好きです。思いっきり泣ける物語は作ってみたいなとぼんやり考えているものの、あんまりうまく作れる気はしません。
「泣ける物語」ってなんなんでしょうね。
例えば『世界の中心で、愛をさけぶ』という映画があります。
これは当時泣ける映画として話題になったと記憶しています。まあ私は観たことないんですが。
観たことない私でも「助けてください!」と叫ぶシーンはCMなんかでもよく流れていて記憶に残っています。おそらくこのシーンが泣けるポイントなのでしょう。
そのシーンは(たぶん)以下の構成になっています。
- 病気か何かの少女が空港で倒れる
- 彼氏か何かの少年が彼女を抱きかかえる
- 「助けてください!」と叫ぶ
ここが泣けるシーンだとするなら、「泣ける物語」の構成要素が含まれているはずです。それは何でしょうか?
ぱっと見すると「喪失」が泣けるポイントではないかと考えてしまいます。「喪失」いかにも泣けそうなフレーズですね。病気の彼女倒れることで彼氏の喪失感に感情移入して「泣ける」のではないでしょうか。
では「喪失」という構成要素を変えずにその他を変更してみても「泣ける物語」になるでしょうか?
例えば以下のような物語。
- お肉が食べたい少年が空港を歩いていた
- 空港の税関で持ち歩いていた生肉を没収された
- 「助けてくだい!」と叫ぶ
いや面白いですね、滑稽という意味で。
平井堅の「瞳を閉じて」が流れたら爆笑してしまうかもしれません。
少年がお肉を失うという「喪失」の構成要素はしっかりと組み込まれているはずなのですが、「泣ける物語」になりません。
「喪失」だけでは不十分のようです。
そこではたと気付きました。
「泣ける物語」の構成要素は「優越感」ではないでしょうか?
『世界の中心で、愛をさけぶ』という映画は「病気で苦しむ彼女」にて視聴する人の優越感を担保して「泣ける」を作っているのではないでしょうか?
では上の「お肉の少年」の物語に「優越感」を含めるとどうなるでしょうか?
- とても貧乏で常に空腹のお肉が食べたい少年が空港を歩いていた。
- 空港の税関で持ち歩いていた生肉を没収された
- 「助けてください!」と叫ぶ
お、すこし涙腺を刺激するものが生まれましたね。
貧乏で空腹であることを提示し「優越感」を生み出すことで、「喪失」が「泣ける」に装飾されているように感じます。
泣ける物語の構成要素は「優越感」かもしれません。
では別のケースで「優越感」を加えてみましょう。
- とても太っていてお肉が食べたい少年が空港を歩いていた。
- 空港の税関で持ち歩いてた生肉を没収された
- 「助けてください!」と叫ぶ
だめだ、やっぱり面白い。
太っていることで「優越感」を出し「喪失」が強調されました。涙を垂れ流して叫ぶ様が目に浮かびます。しかし「泣ける」というより、やっぱり「滑稽」ですね。
どうやら「優越感」でも不十分のようです。なかなか難しいものですね。
今回はここまで。
そもそも観たことがない映画を取り上げたことが敗因でした。
それではまた次回。