Idiot's Delight

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映画『天才スピヴェット』感想 家出するには頭が良すぎる

今日もお休みです。

ゲームしてたら1日が終わってました。いかんなあ。

さて今回は『天才スピヴェット』という映画を観たので、その感想を書いていこうと思います

天才スピヴェット(字幕版)

天才スピヴェット(字幕版)

  • カイル・キャトレット
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※以降ネタバレを含みますのでご注意ください。

 

感想は「画が超美しくてドラマが複雑なホーム・アローンです。

 

主人公が家にいるかどうかの違いはありますが、少年の成長を描くビルディングスロマンとして共通していると思います。

ただ「画がとても美しい」というところと「ドラマが複雑」なのが面白いなと思いました。

 

まず「面が美しい」について。

今作はモンタナに住んでいる少年が家出をするという筋書きなんですが、

さすがアメリカ。家出のスケールがでかい。

少年はモンタナ(ほとんどアメリカ大陸の西の端)からニューヨーク(東の端)まで大陸を横断するレベルでの家出を敢行します。

カメラは当然、少年を追ってアメリカ大陸を横断していくのですが、そこで映し出される風景がまあ美しい。

西部の自然あふれるアメリカから、隅々まで精確な東部の都会まで、色彩豊かでどこか可愛げのある画は一見の価値ありだと思います。

 

そしてドラマも複雑で面白いなと思いました。

今作のようないわゆる「家出モノ」の定番として、旅先で出会った大人たちとの交流により少年の成長を描いていくのが一般的だと思います。

しかし今作の主人公はそこでは成長しません。むしろ論破していくんです。

主人公の少年はタイトルにある通り「天才」なんです。10歳なんですが、永久運動機関を発明してしまうほどに。

なので周囲の大人たち凡庸な話なんかに安易に感動したりしないのです。

ここが今までの「家出モノ」と違って面白いところだと思います。

じゃあどこで成長していくのかは「自分で考えて成長する」んです。

つまり「家出モノ」でありながら、この少年、「家出する意味がない」んです。

そういう大転回をやりながら、キチンと少年の成長譚に落とし込んでいるのがすごいなと思いました。

 

以上、「天才スピヴェッド」の感想でした。

 

今回はここまで。

2時間を超えていないのも好印象。

それではまた次回。